港南台社会福祉協議会 会長 川島千春さん

地味で目立たない活動だけど
困っている人が助かることが大事

川島千春さんの写真

みなさん、「地区社協」という言葉を耳にすることはありませんか? 「聞くことはあるけれど、どういう人達がどんなことをしているどういう組織なのか、よくわからない」という方は多いのではないでしょうか。

11月4日の午後、今年度から港南台の地区社協「港南台社会福祉協議会」の会長になられた川島千春さんにお話を伺いました。

地区社協は、「誰もが安心して自分らしく暮らせる地域社会をみんなでつくりだす」という地域福祉の理念に基づき「一人ひとりの困りごとを解決できる地域づくり」を目的に活動しているネットワーク組織です。
港南台の地区社協の主催事業は、みなさんよくご存知のチャリティーバザーや蚤の市。そして、ほのぼの食事会、ドゥファッション広場での総合福祉相談会、認知症サポーター養成講座などなど。その他、港南台夏祭りやグランドゴルフ、一中サマーフェスティバルなど地域の行事も後援し、港南台ささえあいネットワークや去年から始まった凧揚げ大会の中心メンバーも務めるなど、活動は多岐にわたっています。

新春凧あげ大会の写真
元気いっぱい新春凧あげ大会

チャリティーバザーや蚤の市では、集まった収益や寄付を自らの活動の活動資金にするだけでなく、地域で福祉的、公益的な活動している諸団体の支援にも充てており、地域の福祉向上に貢献しています。
2年前から港南台福祉ネットワーク事業「助け合い」がはじまり、高齢者のお買い物補助、放課後の子どもの見守り、お庭の草むしりや認知症の方のお世話などなど、より細やかな活動を繰り広げています。昨年よりスーパーとケアプラザのコラボ事業で、スーパーが品物を車に乗せて定期的に指定の拠点で販売する「移動販売」が始まりましたが、その拠点に出向いて、高齢の方の荷物を玄関まで運ぶお手伝いもしており、大変喜ばれているそうです。

チャリティーバザーの写真
地域の方の参加で賑わうチャリティ蚤の市

メンバーは、連合自治会、民生委員児童委員やスポーツ推進委員、青少年指導員などの委嘱委員、学校、PTA 、公私社会福祉施設などなどで、対象地区は、おおむね連合自治会と同じ地域ですが、連合自治会が「広く住民の生活を支える自治活動」であるのに対し、地区社協は「福祉のために活動する地域福祉活動」で、相互に協力しながら地域課題の解決に取り組んでいるのだそうです。

「地味で目立たない活動だけど、困っている人が助かることが大事」とおっしゃる川島さん。「人は優しくなければいけない。優しく考えないと何をしたらいいかの発想も出てこない。笑顔がかえってくるとうれしくなって、自分も笑顔になり、自分の気持の持ちようも変わる」と活動を通してのお気持ちを話してくださいました。

優しく助け合っていく……という気持ちが連鎖して、一人ひとりの気持ちも優しく豊かになり、地域に拡がっていく……地区社協の活動はそういう活動なのだと感じました。

今年度は地区社協の活動を知ってもらう……ということに重点を置いて活動していらっしゃるそうです。


レポート◎岡野 富茂子/金子 いずみ
文◎岡野 富茂子
取材日◎ 2020 年11 月4 日